
斉藤一人さんからの挨拶.
やあ、みんな、こんにちは。一人さんです。
ここまで、正観くんとの思い出話に付き合ってくれて、ありがとうね。
正観くんって、ほんとに不思議な人だったよ。
すごく静かなのに、心の中は宇宙みたいに広くて深くて。
いつも人のことをじーっと見て、でも決してジャッジしない。
「なるほど、この人はこうやって今を生きてるんだなぁ」って、観察してるだけ。
だからこそ、彼の言葉はね、読む人の心の奥のほうまでスッと入っていくんだよね。
でも、そんな正観くんにも、いろいろな“辛かったこと”があったんだ。
誤解されたり、病気になったり、孤独だったり、自分を責めたり――
それでもね、彼は笑ってたんだよ。
“すべては意味がある”“すべては最善が起きてる”って、心から信じてたから。
オレは正観くんに出会って、人を“信じる力”ってすごいなって思った。
生きる意味がわからないときは、誰かと笑えばいい。
批判されたら、「あ、この人はまだ途中なんだな」って思えばいい。
奇跡を語れないときは、静かに“ありがとう”ってつぶやけばいい。
人生って、むずかしいこといっぱいあるけど、
笑って、感謝して、できることを精一杯やって、
あとは神さまにお任せすれば、ちゃんとうまくいくんだよ。
正観くんは、きっと今もどこかで、にこって笑ってる。
「大丈夫だよ、心配ないよ」って、
君のそばで、そっと見守ってるよ。
またどこかで、正観くんと一緒に“ありがとう”って言える日まで――
今日も一日、「ついてる」「うれしい」「楽しい」「ありがとう」って、言いながら生きようね!
一人さんより
(本稿に記されている対話はすべて仮想のものであり、実在の人物・発言とは関係ありません。)
第1項目:「孤独な少年時代」

―正観さんと一人さん、友情の始まり―
Scene 1:図書室の片隅にて
放課後の小学校。正観少年は誰にも気づかれず、図書室の窓際に座っていた。彼の膝には難しそうな心理学の本。
そこに、にこにこと笑う一人少年が現れた。
「ねぇ、それおもしろい? オレ、漫画しか読まないけど…」
「…面白いかどうかは…わからない。ただ、人ってなんでこう動くのかなって思って…」
「へぇ〜、正観くんって変わっててカッコイイじゃん。友達になろうよ!」
その言葉に、正観の心がふっと緩んだ。
Scene 2:誰もいないブランコ
日曜の夕方、二人は公園でブランコに乗っていた。正観はぽつりと語る。
「なんで人って、簡単にウソついたり、裏切ったりするんだろうね」
「人はね、自分が苦しいときほど、他人を傷つけちゃうもんなの。だからオレは“この人も苦しいんだな”って思うことにしてるんだよ」
「…そんなふうに考えたことなかった」
「でもな、正観くんの“人をよく観察する目”は、神様からのギフトだと思うよ」
Scene 3:雨の日の帰り道
傘を忘れた正観に、一人は迷わず自分の傘を差し出した。
「オレの傘、でかいから一緒に入ろ」
「…ありがとう」
「友達って、そういうもんでしょ?傘だけじゃなくて、心も分け合うんだよ」
その言葉に、正観は初めて「人ってあたたかい」と感じた。
Scene 4:中学の卒業式前夜
教室の隅で正観が一人、窓の外を見ていた。一人が近づき、肩を叩く。
「正観くん、オレたち、離れても友達だからな」
「…うん。ありがとう、一人くん。君がいたから、人って信じてもいいって思えたよ」
「オレも正観くんに出会って、“心って深いなぁ”って思えたよ」
二人は笑い合いながら、夜の教室をあとにした。
第2項目:「意味が見えない日々」

―“なぜ生きるのか”に迷う正観さんを、一人さんが照らす―
Scene 1:駅前のベンチ、冬の夕暮れ
大学を卒業しても就職せず、心の中が空っぽになった正観。夕暮れの冷たいベンチに座っていた。
「…一人くん、オレってなんのために生きてるんだろう」
「うん。そう思う時期、誰にでもあるよ。でもな、答えって“見つけるもん”じゃなくて、“作るもん”なんだよ」
「作る…?」
「うん、“自分が生きる意味”って、自分で決めていいの。神様から“自由にしていいよ”って言われてるのが人生だと思うんだ」
正観はその言葉に、不思議と目の奥がじんわり温かくなるのを感じた。
Scene 2:深夜の喫茶店、哲学の時間
正観のノートには、“生きる意味”“人間存在”などの言葉がびっしり書かれていた。
「オレ、考えても考えても、出口が見えないんだ」
「それ、すごいことだよ。普通の人は考えもしない。正観くんみたいな人がいるから、オレたちは気づけることがあるんだ」
「でも苦しいんだよ。一日中、頭がモヤモヤして…」
「うん。でもな、“苦しんでる自分を否定しない”って決めたら、人生ってすごくラクになるよ」
一人の言葉は、どんな専門書よりも正観の心に深く染みた。
Scene 3:川沿いの桜並木、春の兆し
「今日、ふと思ったんだ。“ありがとう”って、誰かに言われたとき、ちょっとだけ生きてる気がした」
「それが答えなんじゃない?人から“ありがとう”をもらうって、自分の存在が誰かの役に立ったってことだろ?」
「でもそれって一瞬じゃない? またすぐに空っぽになる」
「だからこそ、毎日“ありがとう”を集めればいいんだよ。ゲームみたいにさ。今日の“ありがとうポイント”、10点ゲット!ってね」
正観は吹き出しながら、「そんな考え方があったとはなぁ」と、少しだけ前向きになった。
Scene 4:公園のベンチで語った「意味の再定義」
「結局な、オレたちって“意味”に縛られすぎなんだよ」
「えっ?」
「たとえば、“生きる意味”がなくても、生きる“喜び”があれば十分じゃない?」
「…喜びか…」
「今日、おにぎりうまかったとか、犬がかわいかったとか、それでいいんだよ。それが続いてたら、“ああ、生きててよかったな”ってなるんだ」
その日、正観は人生で初めて、「意味よりも、感じることの方が大事かもしれない」と思えた。
第3項目:「誤解と批判のなかで」

―“伝えること”の孤独を、一人さんの笑顔が溶かしていく―
Scene 1:書店の片隅、正観の本の前で
ある日、書店の一角で、自著が平積みされている棚の前に立つ正観。その横に、一人がにこにこと現れる。
「おぉ、すごいじゃん、正観くん。こんなに本が並んでるなんて!」
正観は静かに首を横に振った。
「…読んでもらえるのは嬉しいけど、“宗教っぽい”って批判も増えててね。ブログとかでも叩かれてるみたいだ」
「うーん、でもさ、ちゃんと読んでる人には届いてるよ。誤解されるのは、それだけ“本質”に触れてる証拠だよ」
「…それでも、心が疲れるよ。一生懸命伝えてるつもりなのに…」
「だったら今日だけ休んじゃおうか。焼肉行こ、焼肉!」
Scene 2:焼肉屋の帰り道、笑いの処方箋
「さっきさ、“感謝で病気が治るわけない”ってコメント見て、思わず笑っちゃったよ」
と一人が言うと、正観もふっと吹き出した。
「…オレも、ちょっと笑ったかも」
「オレたち、深刻になるとロクなこと考えないからさ、笑っときゃいいの。“はい、誤解いただきました~!”って」
「そんな軽く流していいのかな…」
「いいんだよ。だって“軽い”って、“軽やか”ってことだろ? 真理って、本当は“重くない”んだよ」
正観は、一人の言葉の妙に救われる思いがした。
Scene 3:講演会の直前、舞台裏の沈黙
大きなホール。正観は、控室で原稿を静かに見つめていた。
「…怖いんだ。一言がまた切り取られて、知らない誰かに責められるかもしれない」
一人は、缶コーヒーを手渡しながら言った。
「正観くん、その言葉が必要な人、絶対に今日も来てるよ。批判する人じゃなく、“救われたい人”が」
「…届くかな」
「届く届く。正観くんの言葉って、“音”じゃなくて“波動”なんだよ。心に響く音って、説明じゃなくて“祈り”なんだよ」
その言葉に背中を押され、正観はステージへ向かって歩き出した。
Scene 4:終演後の喫茶店、静かな夜
講演後、カフェで二人きり。正観はコーヒーを飲みながらつぶやいた。
「今日、“ありがとう”って泣いてくれた人がいた。オレの言葉が、ちゃんと届いてた」
「それで十分だよ。1人に届いたら、1000人分だと思っていいんだよ」
「……たしかに、そうかもな」
「オレたちって、結局“誰に伝えるか”じゃなくて、“何を込めるか”なんだよね。言葉に、愛とユーモアがあれば、だいたいOK!」
正観は笑いながら、「やっぱり君と話すと楽になるな」とつぶやいた。
第4項目:「語れぬ奇跡」

―沈黙の中で揺れる心に、一人さんが笑顔で光を差し込む―
Scene 1:病院の屋上、夜風に吹かれて
腎臓の状態が悪化し、入退院を繰り返していた正観は、検査結果の紙を手に、夜の屋上で風を感じていた。
そこへ、一人が紙袋を抱えてやってくる。
「おぉ、正観くん。お見舞いっていうより、“気分転換お届け便”だよ」
「……ありがと。でもさ、病院ってやっぱり精神的にもくるね」
「うん、でも今の正観くん、前よりずっと顔色いいじゃん。なにかやってるの?」
「……“ありがとう”って、毎日何百回も言ってるだけ」
「そっか。そりゃ細胞も嬉しくなって動き出すわけだ!」
正観は微笑んだが、その奥に、言葉にできない何かを抱えていた。
Scene 2:書斎、原稿の手が止まる夜
治療もなく、自然と症状が改善しはじめたある日。正観はその事実を、原稿に書こうとするが、筆が止まってしまった。
「こんな話、信じてもらえるのかな…?」
独り言のように呟くと、ドアをノックして一人が顔を出す。
「正観くん、また“書こうかやめようか地獄”に入ってるな?」
「……奇跡みたいなことって、語れば語るほど、信じてもらえない気がして」
「だったら、“語らなくても伝わる形”で届ければいいんじゃない? 事実じゃなく、エネルギーを届ける感じでさ」
Scene 3:喫茶店の窓際、「感謝」の定義を語る
温かいコーヒーを前に、正観はそっと言った。
「“ありがとう”って言葉が、こんなにすごいとは思わなかった」
「オレなんか、100万回は言ってるよ。道で転んだときも“ありがとう”、水こぼしたときも“ありがとう”」
「え、それ感謝なの?」
「うん、全部感謝。“困ったことは起きない”って決めてるから、“ありがとう”が出るの」
正観は笑いながら、「その境地、ちょっと憧れるな」と呟いた。
Scene 4:講演の後、ふたりの秘密
「正観くん、今日の話すっごくよかった!」
「でもさ…あの話、“病気が治った”って部分はやっぱり削ったよ」
「うん、それでいいよ。話すかどうかは自由だけど、体験はもう君のものだからね」
「……本当はね、奇跡だったと思う。でも、その奇跡を壊さないために、まだ言葉にできないんだ」
「じゃあ、オレが代わりに言っとく。“この人の後ろには、見えない神様がいつも笑ってる”って」
正観は、ふっと肩の力を抜いた。
第5項目:「静かな最期」

―死を語らずして微笑む正観さんに、一人さんが添えた言葉―
Scene 1:秋の庭、落ち葉を見つめながら
色づいた木々の葉が、風に舞っていた。正観は縁側で座り込み、静かに落ち葉を見ていた。
そこへ、白いジャケットに身を包んだ一人が、缶コーヒーを2本持って現れる。
「正観くん、この季節ってさ、“終わり”っぽいけど、“始まり”でもあるよね」
「うん…落ち葉も、“地面を肥やす”という役割があるんだよね」
「じゃあオレたちも、人生の“肥やし”になろうか!」
正観は微笑みながら、黙って頷いた。
Scene 2:病室にて、星を見上げながら
夜、窓の外に星が浮かんでいる。点滴を受けながら、正観は小さく言った。
「…この体とも、そろそろ別れのときが近いかもな」
「そうか。でもさ、“あの世”ってさ、オレたちが“次のイベント会場”に行くだけだよね」
「イベント会場?」
「うん、今まで“地球でのセミナー”やってたけど、次は“宇宙ホール”で公演だよ。満席だろうなあ〜!」
正観は、苦笑しながらも、どこか安堵したような表情を浮かべた。
Scene 3:最後の講演前、舞台袖にて
控え室。体調は万全ではないが、彼は今日も人前に立つつもりだった。
「…今日は、ちゃんと最後まで話せるかな」
「正観くん、“全部言おうとしなくていい”よ。大事なことは、もう顔に出てるから」
「顔に…?」
「うん、その“何も恐れてない顔”。オレが今日来た人なら、それだけで泣いちゃうよ」
静かに笑い合い、正観は舞台へと歩き出した。
Scene 4:別れの夜、電話越しの静かな時間
ある夜、正観から一人に電話がかかってきた。声は少しかすれていたが、いつも通り穏やかだった。
「一人くん、ありがとう。君のおかげで、人生がほんとに…楽しかった」
「こっちこそ、ありがとう。オレ、正観くんと同時代に生まれて、すっごくラッキーだった」
「……じゃあ、次の会場でまた一緒に話そう」
「うん、宇宙ホールで“ありがとう”トークライブ、やろうね!」
電話が切れたあと、一人は星空を見上げ、ただ静かに「ありがとう」とつぶやいた。
斉藤一人さん 最後のひとこと
人生ってね、深く考えると難しいし、苦しくなることもあるよね。
でも、今日みたいに正観くんと話してると、つくづく思うんだ。
「深刻」って字は、“深く刻む”って書くけど、そんなに自分を彫り込まなくてもいいんだよ。
うまくいかない日も、身体がしんどい日も、誤解される日もある。
だけどさ、そんな日こそ「ありがとう」って言うの。
意味なんかなくていい。「生きてることに、ありがとう」って。
そうすると、心がふわっと軽くなって、目の前の景色まで明るくなる。
オレたちね、人生で一番大事なのは「ごきげんでいること」だと思うんだ。
正観くんがそうだったように、人は“ごきげん”でいるだけで、周りを癒やす存在になれる。
だから今日ここに来てくれたあなたにも、言いたいんだ。
ついてる、うれしい、楽しい、感謝してます、幸せ、ありがとう、許します――
この言葉たちを、ぜひ口ぐせにしてみてね。
きっと、見える世界が変わるよ。
じゃあまたね。今日も「ついてる」一日を!
― 斉藤一人
登場人物紹介
小林正観(こばやし せいかん)
作家・心理学研究家・講演家。
人の心のあり方や「ありがとう」「感謝」の力を説き、多くの人々に癒しと気づきを与えた。人生を「観察すること」に重きを置き、“悟らずして悟る”ような温かい語り口が特徴。笑顔と沈黙の中に、深い真理を宿す人。
斉藤一人(さいとう ひとり)
銀座まるかん創業者・実業家・著述家。
納税日本一にも輝いた伝説的な経営者でありながら、ユーモアと温かさに満ちた“スピリチュアル商人”。「ついてる」「感謝してます」などの言葉の力で、日常の幸せを引き出す達人。人を笑わせ、軽やかに生かせる名言の宝庫。
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