はじめにあなたは、誰かに「助けて」と言いたかったのに、どうしても言えなかった経験がありますか。本当は苦しいのに、「大丈夫」と答えてしまう。誰かに気づいてほしいのに、何も言わずに笑ってしまう。勇気を出して話したところで、どうせ理解してもらえない。そう思って、心の奥に言葉を閉じ込めてしまう。もしかしたら、あなたの身近にも、そんな人がいるかもしれません。町田そのこさんの小説『52ヘルツのクジラたち』は、そんな声にならない孤独を描いた物語です。52ヘルツという、ほかのクジラとは異なる周波数で鳴くクジラ。その存在は、誰かに呼びかけているのに、誰にも理解されないと感じる人間の孤独と重なります。物語の主人公・ … [Read more...] about 『52ヘルツのクジラたち』考察|町田そのこが伝えたいこと

